嗅覚・副鼻腔外来

人間の五感のうちで嗅覚は比較的軽んじられてきたようですが、アロマテラピーや香る洗剤の流行ように、生活の質の向上という面からも欠くことのできない感覚として関心が高まりつつあります。嗅覚障害の原因は多様であり、その治療も一様ではありません。例えば感冒後の嗅覚障害に対しては、ステロイドを嗅粘膜へ直接注射することによって、かなり高い改善率を得ることが出来るようになっています。また、嗅粘膜にポリープがある症例には積極的に手術を施行して、一定の効果を得ています。近年、嗅覚トレーニングという「においのリハビリ」が嗅覚障害に効果的であるという報告がなされるようになり、当科でも試験的に取り入れております。

当外来では、嗅覚障害に対する治療の他、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻副鼻腔腫瘍(主に良性腫瘍)、外傷に対して、詳細な問診や様々な検査を行い手術の適応(ほとんどが内視鏡下手術)の判断から術後の経過観察まで一貫して行っております。